フォールトトレランス(Fault Tolerance)とフォールトアボイダンス(Fault Avoidance)は、両方ともシステムの信頼性を高めるためのアプローチですが、異なる概念です。
フォールトトレランス
- フォールトトレランスは、システムが障害(フォールト)を検知しても、その障害がシステム全体に影響を与えず、システムが継続して動作し続ける能力を指します。
- つまり、システムが障害を受けた場合でも、他のリソースや機能が引き継ぎ、システム全体が停止することを防ぐことを目指します。
- フォールトトレランスの実装には、冗長性を持つハードウェアやソフトウェアコンポーネント、監視、自己修復機能などが含まれます。
- 例えば、ミラーリングやレプリケーションによるデータベースの冗長化、冗長電源ユニット、ハードウェアレベルのエラー修復機能などがあります。
フォールトアボイダンス
- フォールトアボイダンスは、システムに障害が発生する可能性を最小限に抑えるために、事前に対策を講じるアプローチです。
- つまり、システムが障害に直面するリスクを未然に防ぐことを目指します。
- フォールトアボイダンスの実装には、適切な設計、検証、品質管理、適切な運用などが含まれます。
- 例えば、適切なシステム設計や品質管理プロセスによって、システムの障害が最小限に抑えられるようにすることが挙げられます。
要するに、
・フォールトトレランスは障害が発生した場合の対応策
・フォールトアボイダンスは障害が発生するリスク自体を最小限に抑えるための対策
両方のアプローチが組み合わさることで、システムの信頼性が向上します。